弁膜症患者の日記

僧帽弁閉鎖不全症(前尖の逸脱症) を治療する過程

経食道心エコー検査が地獄だった件

1ヶ月ほど前に胃カメラやって鎮静剤を使えば全く苦痛なく寝ている間に終わることがわかっていたので今回も楽勝と思っていたら、予想を裏切られ地獄の苦しみを受けた。

 

念を押して「自分は嘔吐反射強いんで鎮静剤たっぷり盛ってくださいね」と看護師にお願いした。わかりましたーと返事は頂いたものの、肝心の検査技師はその時にいなかった。来てから直接伝えようと思っていた。待っている間にゼリー状の喉麻酔とスプレーの喉麻酔をやった。前準備は胃カメラの時とほぼ同じだが、スプレーで喉に吹きかけるときにオエッとなった。前回の胃カメラの時にはオエってならなかったので、不安が募る。

いよいよ検査技師の方到着となった時には、すでに口にマウスピースを固定されしゃべれなくなっていたので、直接鎮静剤の量をお願いすることもできないまま始まってしまった。

 

 

鎮静剤投与前に「1.5を入れて様子を見てプラス1」というやり取りが聞こえた。どこかのブログでは、4投入して完全に無意識下で完了したと報告があったので、2.5では少なすぎるんじゃないかと思ったが、マウスピースでしゃべれないのでなるように任せた。しかしこれは失敗で、マウスピース外してでも4投与してくださいと言うべきだった。

最初の投与で眠れず追加で投与しそこで眠ったのでおそらく2.5が合計投与量だと思うが、5分かそこらで目覚めてしまった。それでも、一番苦痛と言われる挿入時の苦痛は避けることができたのはまだ良かった方なのかもしれない。

 

覚醒して初めてカメラの管の太さを目にした。人指し指くらい太さの管が2本螺旋状に束ねてビニール的なもので覆われていた。太すぎる。

覚醒してからは、医者がカメラを動かす度にオエオエを繰り返す。つばを飲み込んでもオエオエするので、普通ならパニックになるところだが、鎮静剤の影響かそのうち平常心を少し取り戻すことができた。もしくは、単純に、ずっとオエオエしてるとそのうち慣れてきたのかもしれない。

どうすればオエオエしないかを考える余裕はできてきた。事前にブログで予習していたような楽な姿勢とか腹式呼吸とか試したが、全く効果はなかった。

 

オエオエにもレベルがあり、歯ブラシが喉にあたってオエってなる軽度のものから、一番ヤバいやつだと、胃からゲロゲロ音がして嘔吐するため体が丸くなる反応がでるものまである。

抜く時が一番きつかった。

 

オエオエする度に看護師さんが「鼻から息を吸ってー 口から吐きますー」と声をかけてくれるが、苦しい時はこの声にもすがる思いだった。欲を言えば、背中をさすってほしかった。

 

終了する頃には、涙と唾液でぐしょぐしょになっていた。

 

医者は申し訳なさそうに、「ごめんなさいねー。あんまり鎮静剤打つと誤嚥が危ないんでねー」と軽く弁解してたが、これは納得のいく理由ではなかった。

まだ心臓手術後の合併症を考慮してということならわかるが、検査入院の段階なら誤嚥リスクは胃カメラの時と同程度だと思うのだけど・・・

 

とにかく医者や病院によってこの辺の考え方、患者の苦痛か合併症リスクの何を優先するのかが大きく異るということがわかった。

 

ただ、地獄の苦しみを受けた後の解放感はすごく、ここが今回の闘病の苦痛のピークだと思えば、手術後の恐怖が多少和らいだ。人によってはほとんど何の苦痛もなくICUを抜ける人もいるようなので。